春慶寺について
住職ごあいさつ
皆様、こんにちは。春慶寺第27世住職の齋藤堯圓です。
昭和58年に縁あってこの寺に参りましてから約40年が経ちます。先代のご住職が亡くなられて長らく空き寺になっていた春慶寺は、地所が約40坪、檀家さんが3軒という状態でした。奇特な普賢菩薩様のご信者の方が建築費用をご寄進くださり、お堂が再建され、毎日お経をあげるうちに寺に活気が戻り、お参りの方が少しづつ増えました。仏様が結んでくださる縁、仏縁に深く感謝しております。
平成13年に浅草通りに面した現在の堂宇を得てから早や20年、寺の復興に全力で取り組んでまいりましたが、本年古稀の誕生日を機に、お釈迦様が説かれた真理の教え妙法蓮華経を世界に広めるという出家得度した時からの夢を実現するために、再スタートを切る決意をいたしました。
春慶寺の歴史
春慶寺400年の歩み
春慶寺は、元和元年(1615年)浅草森田町の地に、
真如院日理上人によって創建されました。
その後、寛文7年(1667年)に浅草から本所押上村に移転し、
現在まで約400年の歴史を持つ由緒あるお寺です。
近年浅草通りに面した境内地に新しい堂宇を得、普賢菩薩鎮護の法華経道場としての道を歩み続けています。
押上の普賢さま
江戸時代から「押上の普賢さま」と称されており、特に辰年、巳年の守り本尊として多くの参詣人で賑わっています。
当時の隆盛ぶりは江戸の年中行事を伝える「東都歳時記」や、江戸の風俗や事件を年表形式でまとめた「武江年表」などの中に再三にわたって紹介されております。
天明(1781~1789年)の頃に活躍した浮世絵師勝川春潮の「押上村行楽」という浮世絵には、石の道標「押上村」「普賢菩薩」という文字が見られます。この浮世絵によって江戸の郊外に位置した”押上村の春慶寺にお参りに行く”ことが人々の大きな楽しみであったことがうかがえます。
江戸随一の歌舞伎作家 鶴屋南北の眠るところ
「東海道四谷怪談」の作者として有名な、四世鶴屋南北の菩提寺として知られています。
文政12年(1829年)11月27日に亡くなった南北の葬儀は、翌年1月13日、春慶寺で盛大にいとなまれました。深川の黒船稲荷の自宅からこの寺まで、裃(かみしも)を付けた役者衆の長い葬列が続き、参列した大勢の人々には竹皮に包まれた団子がふるまわれ、生前あらかじめ書き上げた自らの葬いをめでたい萬歳に仕立てた「寂光門松後萬歳」(しでのかどまつごまんざい)の台本が配られました。
普賢堂おまいり処
浅草通りに面した普賢堂おまいり処。
普賢菩薩様に気軽にお参りしていただけるように、本堂の隣に普賢堂を設立いたしました。
普賢堂にまつられている「見返りの白象さま」お釈迦さまゆかりの地インドでは、象は仏菩薩のお使いとされ、大地をしっかり踏みしめて歩く態度が「実践力」を象徴するものと尊ばれてきました。仏法御守護の普賢菩薩様は、六本の牙をもった白象様にお乗りです。六本の牙は六根(眼、耳、鼻、舌、身、意)つまり人間の身心を、白い色は清浄をあらわしています。
「鬼平犯科帳」の舞台となった
本所押上の春慶寺
池波正太郎が作り上げた傑作「鬼平犯科帳」。
この小説は江戸末期に実在した幕臣長谷川平蔵(宣以)(1745~1795)が火付盗賊改方として活躍するさまを描いたものですが、春慶寺はこの中で、鬼平の親友 岸井左馬之助の寄宿先としてたびたび登場しています。とくに「明神の次郎吉」(文春文庫第八巻所収)という作は、春慶寺を舞台とした筋立てとなっており、当時の押上近辺の様子が生き生きと描かれています。
”春慶寺を出て、横川沿いの道を南へ行くと、川べりの草むらに、蛍が飛んでいるのが見えた。夏の夜である。町家の灯りも消えていず、まだ子どもたちの遊ぶ声がきこえた。”
(「鬼平犯科帳」文春文庫第八巻「明神の次郎吉」より引用)
「鬼平犯科帳」岸井左馬之助寄宿之寺碑
鬼平の親友 岸井左馬之助の寄宿先としてたびたび登場している春慶寺。春慶寺入口に岸井左馬之助寄宿之寺碑が建てられており、また東京都墨田区による街歩き観光推進の一環として「鬼平犯科帳」のゆかりを紹介する高札も設置されています。
寺宝・史跡
寺宝
「百済より渡来千四百余年」
普賢菩薩像
史跡
「江戸随一の歌舞伎作家」
鶴屋南北之墓
関東俳優之碑
春慶寺の活動
春慶寺は、
「おてらおやつクラブ」の
活動に参加しています。
みなさまより、おあげ頂いたお供物を「おてらおやつクラブ」の活動に使わせていただき、子どもたちへおすそわけしております。
施設のご案内
地上 7 階、地下 1 階の
施設です。
駐車場も1階に完備しております。
(コンサート、イベント、展示会などにもご利用いただけます)
各フロアのご案内は下記ボタンより
ご覧いただけます
斎場施設ご利用に際してのお願い
江戸時代から約400年の歴史を持つ日蓮宗の寺院です。皆様にこの施設を心地よくご利用していただくために、下記のお願いをいたしております。どうかご遵守いただけますようお願い申し上げます。
施設全体がビルとなっておりますが、企業経営の貸し斎場ではございません。全ての区画が宗教設備・寺院境内となっておりますので、敬虔(けいけん)なお心持でお過ごしください。
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